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   【どうする労務:VOL.4】

                  『休憩時間と与え方』
休憩時間 〜労働時間と休憩時間の関係〜


【ある事例】
 ある中古車販売会社に事務職員として勤務するFさん。お昼はお弁当を持参し、仕事机で食べています。というのも、他に来客応対や電話に出る人がいない為、昼休みといえども長く席を外せないのです。昼休みは60分あるのですが、場合によっては結構長い対応になってしまい休んだ気がしません。しかし、他に人がいないのだから仕方がないかな、と思っています。


「休憩時間」とは労働時間の途中に労働者が労働から離れることを保障されている時間をいいます。そして、休憩時間は労働者が自由に利用できなければなりません。事例のFさんの様に仕事をしなければならないような状態で休んでいるような時間は休憩時間とはいえません。

休憩時間を労働時間の途中で与える事は、作業能率の向上や疲労の予防・回復、また労働災害の予防にもつながります。与えなければならない休憩時間の長さは、労働時間の長さによって決まっています。


“使用者は、労働時間が6時間を越える場合においては少なくとも45分、8時間を超える場合においては少なくとも1時間の休憩時間を労働時間の途中に与えなければならない。”(労働基準法34条1項)


整理すると以下のようになります。
  労働時間が6時間以内・・・与える義務はない。
  労働時間が6時間を超え8時間以内・・・最低45分間の休憩時間
  労働時間が8時間を越える場合・・・最低1時間の休憩時間


 ここで言う労働時間は所定労働時間ではなく、実労働時間になります。“うちの会社は所定労働時間が7時間だから、休憩時間は45分。”と考えがちですが、残業が全くない場合や、仮にあったとしても所定労働時間と合わせた時間が8時間以内なら良いのですが、それ以上の残業が発生した場合には、労働時間が8時間を越えますので、休憩時間は1時間必要になります。8時間を何時間越えても1時間の休憩時間で足りますので、多くの企業で1時間の休憩時間を与えているのはこのためです。勿論、通常は45分の休憩で、8時間以上の労働時間になってしまった場合に15分の休憩を追加しても差し支えありません。

 この45分なり、60分の休憩時間をまとめて付与しなければいけないという規定はありませんので、午前に10分、昼に40分、午後に10分、計60分の休憩時間等として分割して与えても問題ありません。しかし、余りにも細かく分割するのは、休憩時間の趣旨からいって意味がありません。

尚、6時間以内の労働時間であったとしても、疲労度や安全衛生を考慮し、必要な場合には与えるべきです。同じ理由で、残業時間が長時間に及ぶ場合には、既に1時間の休憩時間を与えていたとしても、適切な休憩時間を与えることは必要でしょう。


条文にもある様に、休憩時間は労働時間の途中で与えなければなりません。例えば、8時間の労働時間で60分の休憩時間を与えている職場で、昼休みを30分しか取らず、30分早く帰宅するというような事は労働基準法違反になってしまいます。


天野社会保険労務士事務所 代表
社会保険労務士・FP 天野 由加里
milokopi@sc4.so-net.ne.jp



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