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作業現場の智恵   板金塗装編
     VOL.5 材料費の低減化と作業時間短縮     

■トップクリアー塗装時のスプレーガン
皆さんは、クリアー塗装時に、現在どのようなスプレーガンをお使いでしょうか?イワタや明治、はたまた外資メーカーのガンなど色々あります。
最近では、環境や材料、使用量低減などの、 個々の使用状態にあわせて素晴らしいスプレーガンが色々あります。  

具体的には、イワタのワイダー100LVLPガン(ローボリュームロープレッシャーガン)、各外資メーカーのHVLPガン(ハイボリュームロープレッシャーガン)、明治のファイナー(写真1−1)など、色々な用途や、考えの上において作られたガンがあります。しかし、どれも一長一短で、わが社の求めているものとは違いました。
  
読まれていてわかるように、記載したスプレーガンはすべて、わが社では使用しています。目先の設備費の金額より、よりよいものへの先行投資と考えてです。しかし、わが社のクリアーとはあまりマッチしませんでした。それは、わが社での問題であり、各メーカーの素晴らしいガンですから、わが社のクリアーにあわなくても他の用途では、今でも活躍しています。

紆余曲折しましたが、結果導入したのは、サタ社のRP(写真1−2) というガンを使用しています。理由の一つとして、微量ですが使用量を低減できることです。以前使用していたガンよりも、塗装のレベリングが容易になりました。皆さんプロですから、レべリングが容易になるということは、当然光沢間のある、綺麗な塗装面になるということをご理解いただけると思います。

きちんと、塗料メーカーのマニュアルを遵守しつつ、自社で研究や話し合いをし、徹底した約束事を融合させると、わが社の多少未熟な若手でも、綺麗な艶で仕上がります。メーカーの人間ではないので、かなり詳しくは書けませんが、ガンに合わせ、使用するエアーホース(写真2−1、2−2)も、内径の太い物に変え、ガンにきちんとした一定の圧をかけれるようにすると、噴出される塗料が、すごく綺麗な霧になります。
これが塗装の微粒化というのだそうで、その微粒化と、最近の外資塗料での特徴である、ハイソリッドの塗料(写真4−1,4−2)がベストマッチだと思います。

このマッチングにより、わが社では、クリアーの塗装回数は、平均して1回から1.5回の塗りで仕上げています。
すでに同様の塗りかたをしている方も大勢いると思いますが、私自身色々な会社を見学させていただいた経験では、多くの工場で、塗り込みの回数を多くして、高光沢感を出しているように見受けられます。
   







その作業も、丁寧な作業だと思いますが、よく考えて見てください。
まず使用量、おなじ大きさのパネルで、塗り回数が3回の工場と1.5回の工場では、塗料の使用量が格段に違いますよね。回数が少なければ当然使用量が減り、材料原価も下がります。次に、塗装回数が減ることで作業時間の短縮にもなります。これも大きなメリットですね。
そしてもう一つのメリットとして塗料の乾燥時間、これも変わりませんか?当然わが社も、塗料マニュアルどおりの、乾燥時間と温度設定はしていますが、同じ温度と時間を掛けても、塗装回数の多いパネルとは、「芯乾き」が格段に違うと思いますよ。

失礼な書き方をすれば、言葉の解かる小学生でも、認識できると思います。
実際わが社では、クイックの修理でも乾燥後、冷却させて、濃色のパネルでもすぐにポリッシングの作業に入れます。

今回は色々難しい設定や、書き方をしましたが、第一に導入しやすく、あまり皆さんが普通の作業で、比較的着目していないものを選びました。
使用量の低減と、作業時間の短縮化(簡素化)によって、会社での利益(コストダウンも含め)が当然上がり、作業者間のばらつきが解消でき、早く仕上げられることは、最高ではないですか?利益が上がれば、もしかしてお給料やボーナスも上がりますよね。
早く、綺麗に、そして利益が上がる。一石三丁です。
今回もあくまで、わが社での事例ですが、他社でも導入している会社を多数知っています。それらの会社もコスト低減に成功しています。
皆さんもチャレンジ精神を忘れずにトライしてみませんか。
鈴木 一也 氏(鈴木オートサービス代表)


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