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第第22回 フォルクスワーゲンTSIエンジン |
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●TSIエンジンの特徴 |
このエンジンは、高出力と低燃費という相反する要素を高い次元で両立し、従来の常識を打ち破った革新的なガソリンエンジンです。スーパーチャージャ(SC)とターボチャージャ(TC)という二つの過給器を圧縮比の高い筒内直接燃料噴射(以下・直噴)エンジンと組み合わせた結果、2.4Lエンジンに匹敵する最高出力125kW(170PS)/6000rpm、最大トルク240Nm(24.5sm)/1500〜4750rpmの性能と10・15モード燃費14q/Lの低燃費を1.4Lエンジンで達成しています。 現代社会の最重要課題ともいえる低燃費なエンジンの開発に対してフォルクスワーゲン社が出した答えがエンジンの排気量のダウンサイジングというわけです。その場合、ドライバビリティの面で大排気量エンジンに劣るというのが、これまでの常識でした。その欠点を補うために、エンジン回転が低いときにも効率よく過給ができるSC、そしてエンジン回転が十分に高まったときには排気ガスの圧力を利用して効率よく過給できるTCを組み合わせたツインチャージャシステムを採用しました。そのためSCの弱点である高回転域におけるエンジン駆動力のロスとTCの弱点である低回転時に過給圧が上がらない、いわゆるターボラグを解消できたのです。さらに燃料噴射に直噴技術を採用したので、従来の過給器付きエンジンでは難しかった高圧縮比を実現し(9.7)、わずか1500rpmという低いエンジン回転域から最大トルク240Nmを確保しています。 |
●二つの過給器の連携が決め手 |
●TSI用に改良されたエンジン本体 |
このシステムを採用するために、ベースとなるエンジンには、強度や耐熱性の向上をはじめとする改良が加えられています。シリンダブロックは、高強度の鋳鉄製を採用して最大120バールという燃焼圧力に長時間耐えられるように強化されています。クランクシャフトの鍛造化、ピストンピン径の拡大で強度を向上させているほか、オイル噴射によってピストンのエキゾースト側を冷却するクーリングシステムを採用したり、スカート部にグラファイトコーティングを施すなどフリクションの低減も図っています。 そのほか、エキゾーストバルブにナトリウム封入式バルブを採用し、バルブシートおよびスプリングの強化も実施しています。さらにインテーク側には、クランク角40度の可変レンジを持つ連続可変バルブタイミング機構を搭載して、いっそうの効率化を図っています(写真5)。 |
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