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EVが引き続き好調 8月の登録EVは3.1倍


EVが引き続き好調 8月の登録EVは3.1倍

電気自動車(EV、乗用車)の売れ行きが好調だ。8月は登録車と軽自動車を合わせた販売台数が前年同月比171.7%増と7月に続き大幅な増加となった。特に登録車の伸びが大きく、前月に続き前年の3倍以上伸びた。一方で軽自動車のEVは停滞している。話題の中国・比亜迪(BYD)「ラッコ」も本格的な販売はこれからのようだ。

日本自動車販売協会連合会(自販連)が発表した8月の登録EV販売台数(乗用車)は、前年同月比215.3%増の8351台だった。台数は1万台を下回ったものの、増加率は7月(同246.0%増)に続き、3倍超を維持した。ブランド別ではトヨタが2017台、日産が1437台、スバルが556台、ホンダが385台だったほか、輸入車が3956台だった。 前年同月との比較が可能な日産、スバル、輸入車がいずれも増加した。モデル別ではトヨタ「bZ4X」、日産「リーフ」、スバル「トレイルシーカー」などが引き続き好調だ。2026年1月からEV購入への補助金が増額されたことに加え、中東情勢緊迫による原油価格上昇といった環境変化が背景にあるとみられている。

登録EVの販売台数は1~8月の累計で6万9000台超と、すでに25年1~12月の登録EV販売台数(3万9885台)を超えている。このペースが年内も続けば、年間では10万台に到達する可能性が高い。

一方、全国軽自動車協会連合会によると、8月の軽EV販売は日産「サクラ」が前年同月比0.8%減の853台、三菱「eKクロスEV」が同1.9%減の101台と振るわない。登録車よりも政府補助金が少ないとはいえ、サクラで58万円、eKクロスEVでも57万4000円の補助金が得られるが、登録車ほどの伸びが見られない。

軽EVと言えば、7月28日に発売されたBYDの「ラッコ」の8月の販売台数は81台だった。BYDオートジャパン(東福寺厚樹社長、横浜市神奈川区)は8月10日時点で1000台を受注したと発表しており、販売実績が上がるのは9月以降とみられる。 ラッコの政府補助金は15万円と、国産軽EVに比べ不利だが、唯一のスーパーハイト系EVであることや、軽EV最長の航続距離(320㎞)という強みがある。目標の年1万台ペースに乗せられるのか注目される。

その軽乗用EVに、軽シェア1位のスズキが満を持して参入する。8月24日、今秋発売予定の「 eスカイ 」の商品概要を発表した。満充電での航続距離は310㎞と、サクラ(180 ㎞)、ホンダ「N-ONE e:(エヌワンイー)」(295㎞)を上回った。車両タイプはサクラと同じハイト系ワゴンと呼ばれるもので、競合としてはサクラ、そしてスーパーハイト系のラッコとみられる。サクラもラッコも補助金を差し引くと200万円を切る価格が設定されており、eスカイも同程度の価格になるとみられる。

登録車を中心に好調な販売が続くEVだが、補助金の動向も注視が必要だ。経済産業省はEVの補助金である「クリーンエネルギー自動車導入促進補助金(CEV補助金)」の受付を早ければ12月上旬に受付を終了すると発表した。次世代自動車振興センターのホームページに掲載した。今年からEV補助金が大幅に増えたことで、予想以上に販売が増えたためとみられる。一部自治体の補助金は残るものの、最大130万円もの国の補助金が途切れれば、需要の腰折れは避けられない。27年度予算に盛り込むにしても、来年1~3月の空白期間をどうするのか政府の動きが注視される。

EVは米国では市場が縮小傾向にある一方、欧州や東南アジアなどの地域では、中国製の安価なEVが台頭してきたことや補助金復活によって成長が続いている。中国は国内市場の低調さから輸出を大幅に増やしており、日本車は海外で中国車にシェアを奪われている。日本市場を守るためには、EVで一定の競争力を持つ必要がある。

日本のEVシェアは欧州や中国に比べ小さいものの、車種の増加や補助金によって、徐々に市場が形成されつつある。だがEVの車種はまだ少ない。補助金がなければ売れない商品にメーカーがどこまで本気で取り組むのか。まだまだ答えは出ていない。

 




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