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VOL.14 ポリッシングの考えかたについて


4. 鈑金後の塗膜の状態
そして非常に大事なのは、絶対に塗膜を必要以上に荒らさない、ここに行き着きます。
塗膜を荒らさないというのは、必要以上に旧塗膜を剥かないということです。

これは、防錆の上でも非常に重要なことで、無理に剥くと、錆の原因にもなってしまいます。上手にスケールが引けない人は、絶対にこの旧塗膜を剥ぎ過ぎているはずです。

パテというのは、パネルの鉄板や旧塗膜に付いている、ペーパーの目に接着しています。ですが、同じ番手のペーパーで砥いでも、鉄板と旧塗膜では、ペーパーの目の状態が確実に違います。その差で、スケール引き時の引きすぎの原因になってしまいます。ですから、なるべく塗膜を剥がない状態で、スケール引きを行うのが、非常にいい方法です。感覚としては、塗膜を剥いてしまった部分をまず埋め、その後旧塗膜にある部分のデコを、スケールで埋める、この2段階の方法が最良だと思われます。

 最終的なまとめとしては、実は大変難しいことを書いてしまっていますね。
上手に鈑金を行い、塗膜を剥かないなんて、いままでの鈑金業界のなかでは、非常識なことでしょうね。ですが、この状態がほんとうに、スケール引きを行なうには、最適な状態なのです。
 そのためには、鈑金前の状態をきちんと把握し、どうしたら、最小限の塗膜剥離の状態を作るか、考えを今までと180度変えなくてはいけません。大変難しいことです。
 そして、その状態にあった、パテや材料を吟味し、理論構築をしなくてはいけません。
非常に時間や、お金もかかってしまいます。
 ですが、必ず対価(作業時間の軽減)として、必ずスケール引きは、重要になります。
鈑金塗装業を行なっている人は、絶対に器用なはずです。ですから必ず皆さんができるはずです。日頃砥いでいるパテの粉は、無駄に、お金を捨てているのと一緒ですよね。いくらマスクをしていても、体にも悪いはずです。
 最後に、しつこいようですが、スケール引きは万能ではありません。ですが日頃の努力と工夫、そして考え方でかならず、皆さんの役に立つはずです。すぐに投げ出さず、がんばって使用してみてください。

鈴木 一也 氏(鈴木オートサービス代表)



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